● 2022.04.11 コラム

コロナ禍における海外渡航の現状(南米・パラグアイ出張)

当センターでは、現在、日本政府による無償資金協力スキームに基づき、パラグアイ国向けパラグアイ川航路浚渫機材整備計画の実施監理業務を行っています。

2019年12月初旬に、中国の武漢市で最初の感染者が報告されてから、わずか数か月の間にパンデミックと言われるほど世界的な流行となった新型コロナウイルスですが、その後コロナ禍の2年間は当センターにおいても海外渡航を自粛、現地とのやり取りはWeb会議等リモートで作業を続けて参りました。今回、ようやく、JICAミッションの一員として、2022年2月26日から3月6日まで、パラグアイへの海外渡航を行うことが出来ました。

  

<パラグアイ共和国>

 

日本出国時は、成田空港で搭乗48時間前のPCR検査をフライトの6時間前に受けたのですが、結果が判明するまで4時間かかりました。陰性を確認しないとチェックインも外貨への両替も出来ないため、出発ロビーでくつろぐ間もなく、機内へ乗り込むことになりました。

今回、成田から中東のドーハ、南米のサンパウロを経由してパラグアイの首都(アスンシオン)まで行きましたが、ドーハ空港はマスク着用は義務付けられているものの、大勢の旅客でごった返しており、飛行機もひっきりなしに離着陸していました。

【ドーハ空港搭乗ゲート待合室】

【ドーハ空港ターミナル内】

パラグアイ(アスンシオン空港)への入国は、3回目のワクチン接種済証と搭乗前のPCR陰性証明書、そして予めネットで回答した健康宣言書のQRコードを見せるだけで、入国審査は無事終了、この間10分足らずでした。

5日間の現地行動中、到着後72時間後に行うPCR検査と、日本への帰国のための再度のPCR検査を受けましたが、いずれもドライブスルー方式で、窓越しに検査担当者が鼻腔に綿棒を突っ込んで検体採取し、結果はメールで証明書が送られてくるというものでした。検査料金は、成田の25,000円に比べ、パラグアイでは1回の検査料が日本円で5,000円程度です。日本は、なぜこんなに高いのでしょう。

【アスンシオン市内のPCR検査施設】

帰国時も、サンパウロ空港・ドーハ空港とも活気にあふれていました。サンパウロからドーハまでのフライトは満席状態だったのに比べ、日本行きのフライトは搭乗率4割程度で、日本の厳しい入国制限や水際対策により、一種の鎖国状態を呈しているようでした。

成田へは、3月6日の午後5時28分に着陸しましたが、入国審査前の検疫(PCR検査)の順番待ちで2時間半待たされ、その後PCR検査の結果待ちで、更に2時間余りかかりました。パスポートチェックを終えて税関を通過し、到着ロビーに出たのは午後10時30分で、帰国時の検疫・入国手続きに思った以上の時間を要しました。

【ワクチン接種履歴、入国前PCR陰性証明書等提示エリア前の順番待ちの列】

 コロナ前は、海外渡航も気軽に出来たわけですが、With コロナの時代となった今、海外渡航のあり方も随分変わってきたものだと実感した次第です。

(海外協力部)